初代GALAXYS(SC-02B)をルート化してAndroid4.4.4をインストールする手順
初代GALAXYS(SC-02B)をroot化、AndroidOS4.4.4をインストールした手順の個人的まとめ。
Android初期の名機、GALAXYS(ギャラクシーS)SC02B
見た目からしてiPhone3Gのパクリだが、内容の伴ったパクリで当時としては性能は最先端。Androidの良さを世に知らしめた名機である。
(この頃のサムスンが一番輝いていたな)
現在初代GALAXYSの公式アップデートはAndroid2.3.6で止まり、アプリもまともに入れられない状態。(Android2.3xは既にオワコンで、多くのアプリが互換性を切り捨てている。)
これではさすがにGALAXYSも現役引退、過去の遺物となっていると思われていたが……
実は海外では有志による非公式アップデートが続けられており、最近のOSバージョンAndroid4.4.4まで入るらしい!
Android4.4(KitKat)は処理の最適化が進んでおり、過去のOSバージョンより速度向上が見込める。
もしかして、まだGALAXYSも戦える?!
以下、先人の知恵を借りてGALAXY SにAndroid4.4.4を導入した記録である。
初代GALAXYS(SC-02B)にAndroid4.4.4をインストールする手順
やったこと
初代GALAXYS(SC-02B)をルート化し、AndroidOS4.4.4ベースのカスタムOS(CyanogenMod11)を導入!
ざっくり方法を書くと
スマホ初期化
↓
公式最終バージョンのOSへ更新
↓
ROOT化
↓
Android4.4.4インストール
流れは単純だが、道程は長く、試行錯誤の連続だった。
しかし、たいした知識もないのに1日で成功したのは僥倖だった。
必要なもの
・PC(Windows)
・スマホGALAXY S(SC-02B)
・microSD
ダウンロードするもの
・SamsungKies
・USB DRIVER
・Odin3 v1.85
・sc02b_odin_2011112.pit
・CODE_SC02BOMJJ1.tar.md5.tar
・MODEM_SC02BOMJJ1.tar.md5.tar
・CF-Root-XX_OXA_JVZ-v4.3-CWM3RFS.tar
・cm-11-20150103-NIGHTLY-galaxysmtd
・Slim_mini_gapps.4.4.4.build.8.x-385.zip
・sc02b-OMKL4-ril-gps-blobs.zip
・sc02b-OMLC4-modem.zip
多いが、順を追ってダウンロードすればそれほど大変ではない。
1.準備段階:PCに必要ソフトをダウンロード&インストール
まずサムスンの公式ソフトとドライバをPCにインストール
・SamsungKies
SamsungKies3ではなく、対応機種:Android OS 4.3未満のSamsungKies方をダウンロード。
後に公式の最終バージョン(Android2.3.6)に更新するのに使用します。
・KIESとテザリング機能のUSB DRIVER
PCに接続するのに必要なUSBドライバ。
(USBドライバはKiesに含まれていないようで、こちらも必要でした。)
次にOdin3をダウンロード、インストール。
⇛/Odin3-v1.85.zipをダウンロード - docomo sc-02b chinese - SourceForge.JP
・Odin3 v1.85
所謂ROM焼き、Androidのバージョンを書き込むのに使用します。
2.スマホ初期化
スマホ、GalaxyS(SC-02B)を最初のバージョン(初期ROM)Android2.2に戻します。途中で失敗して文鎮化しても、この手順で初期化すれば大抵は復旧できます。
まず、初期ROMファイルをダウンロード。
⇛sc02b_odin_2011112.pit
⇛CODE_SC02BOMJJ1.tar.md5.tar
⇛MODEM_SC02BOMJJ1.tar.md5.tar
次に、スマホをダウンロードモードで起動。
ダウンロードモードの起動方法は電源OFFの状態で電源ボタン+ボリュームダウンボタン+ホームボタンを長押し。
成功すれば工事中のドロイドくんの画像とDownloading…と表示された画面が出ます。
ダウンロードモードのスマホをPCに接続。
Odin3 v1.85を起動
id:COM下のボックスが黄色に変化していたら接続成功の印。
(接続できない場合は・・ドライバをインストールし忘れていませんか?)
Odin3に初期ROMデータをセット
ダウンロードしたファイルをOdin3にセット
PIT:sc02b_odin_2011112.pit
PDA:CODE_SC02BOMJJ1.tar.md5.tar
PHON:MODEM_SC02BOMJJ1.tar.md5.tar
STARTを押すとインストールが始まります。(ID:COM上のボックスのゲージが進んでいきます。)
インストール完了するとスマホが自動的に再起動。初期バージョンになっているはずです。
3.SamsungKiesで公式の最終バージョンに更新
SamsungKiesを起動し、スマホも接続。
公式の最終OSバージョンへ更新します。
4.root化
ルート化ROMをダウンロード
⇛CF-Root-XX_OXA_JVZ-v4.3-CWM3RFS.tar
スマホをダウンロードモードでPCに接続。
Odin3のPDAにCF-Root-XX_OXA_JVZ-v4.3-CWM3RFS.tarをセットしSTART
完了するとOSがルート化され、自動的に再起動される。
(起動時に表示されるGALAXYDのロゴと一緒に海外の型番「GT-I9000」が表示されたら成功。)
5.Android4.4.4導入の事前準備
導入するAndroid4.4.4のカスタムROMはGALAXYS専用。違うスマホでインストール出来ないようにロックがかかっている。
ただ、GALAXYSの海外製の型番GT-I9000で判定しているため、日本製の型番SC-02Bでインストールしようとしても型番判定で弾かれてしまう。
ここでは日本製のスマホ(SC-02B)でもインストールできるように型番の表示を「SC-02B」から「GT-I9000」へ変更する。
build.prop書き換えで型番を偽装
root化したGALAXYSにシステムフォルダを編集できるファイラーアプリをインストール。
(ESエクスプローラやX-plore File Managerなどがおすすめ。)
ファイラーのテキストエディタでbuild.propを書き換える。
build.propの場所はシステムフォルダの直下(/system/build.prop)
該当部分は5行。
ro.product.model=SC-02B
ro.product.name=SC-02B
ro.product.device=SC-02B
ro.product.board=SC-02B
ro.build.product=SC-02B
「SC-02B」を「GT-I9000」に書き換えてください。
編集方法参考ページ(ESエクスプローラ解説)
6.Android4.4.4導入
必要データをダウンロード
⇛cm-11-20150103-NIGHTLY-galaxysmtd
⇛Slim_mini_gapps.4.4.4.build.8.x-385.zip
⇛sc02b-OMKL4-ril-gps-blobs.zip
⇛sc02b-OMLC4-modem.zip
これら4つのファイルをmicroSDに入れ、スマホに挿す。
スマホをリカバリーモード(CWM)起動
リカバリーモードの起動方法は電源OFFの状態で
電源ボタン+ボリュームアップボタン+ホームボタンを長押し。
起動に成功するとPCのBIOSのようなメニュー画面が表示される。
操作方法はボリュームUP・DOWNで項目移動。ホームボタンで決定。
カスタムOS(CyanogenMod11)Android4.4.4インストール
install zip from sdcard選択→choose zip from sdcard選択→cm-11-20140916-SNAPSHOT-M10-galaxysmtd.zip選択。→YES
インストールが始まると、途中で背景のドロイドくんが倒れた画面になり再起動。画面と再起動でループする。→電源ボタン長押しかバッテリーを抜いて電源を切る。
再びリカバリモードで起動する。
文字がオレンジ色から青色へ変わっているはず。
すこし項目名が変わっているが、基本的に同じ。
install zip選択→choose zip/storage/sdcard2選択→cm-11-20140916-SNAPSHOT-M10-galaxysmtd.zip選択→YES
次は正常に完了する。
7.gapssをインストール
OSは導入完了したが、インストールしたカスタムOS(CyanogenMod11)にはgoogleのアプリが入っていないのでgapss(Google Apps)を導入する必要がある。
リカバリモードで起動する。
install zip選択→choose zip/storage/sdcard2選択→Slim_mini_gapps.4.4.4.build.8.x-385.zip選択→YES
8.設定ファイルをインストール
ラスト。同じ流れで設定ファイルもインストール。
install zip選択→choose zip/storage/sdcard2選択→sc02b-OMLL1-modem.zip→YES
install zip選択→choose zip/storage/sdcard2選択→sc02b-OMLL1-ril-gps-blobs.zip→YES
これ全てで完了。
個人的につまずいた所
- odin3に接続できない→USBドライバインストールで接続成功
- 2.2からルート化ROM焼きしたらロゴループで文鎮化した←2.3用だから当たり前か…しかしCWMで次工程に強行できそうかも?
- カスタムOSの機種判定で弾かれる。scriptの機種判定部分(5行)を削除すればできると書いてあるサイトもあったが、バージョンが変わっているため無理だった。結局build.propを書き換える方法で解決する。
- gapssをインストールがエラーで失敗→gapssに相性がある?Android4.4.4 gapssでググって色々なgapssを試してようやく成功。
- gapssインストールが一番つまずいた。もしgapssインストールエラーが出たらfactoryresetした後、再起動してから再チャレンジか他のgapssを試した方がいいかもしれない。
まとめ。産廃が見事なサブ機に!
AndroidOS4.4は処理の軽量化がされており、2.3より動作が軽くなった気がする。
しかし、驚くほど早くなった!・・という程でもなかった。
Root機は通常OS出できないことが出来る反面、不具合も自己責任・サービス元の制限で使えないアプリやゲームも多い。
ゆえにメイン機をRoot化して使うのはリスクが高い。
しかしサブ機としてはうってつけの玩具だ。
とりわけ今回のように、産廃になったスマホが息を吹き返す姿は胸が熱くなるな。
参考にした先駆者様たちのページ
他にも多数。感謝!